カード審査に通らない「理由」とその「対策」
クレジットカードの審査基準は業者によって異なるため、他社で問題なければ他も通るとは限りませんし、逆のケースも存在します。
審査に通らない理由も様々ですが、一般的には業者の発行基準を満たしていない、過去に金融事故を起こしているなど、程度の差はあるもののある程度ハッキリしています。
発行基準とは、具体的には定期的な収入の有無や年齢などが該当しますが、中には18歳以上で電話連絡可能な人や、カード利用時の引き落としに使う銀行口座を保有している人など、加入要件の低いクレジットカードも存在します。
正社員に限らず、アルバイトやパート収入も定期的な収入として判断されます。
逆に言えばこのような基準を設定している業者の場合は、例え勤続年数が長く高収入だったとしても、電話連絡が不可能だったり、決済のための口座を所有していなければ通らないことになります。
収入が低かったり専業主婦のため働いていない人でも、基準を満たす業者は多数存在しますから、諦めずにまずは発行基準を確認することが大切です。
通常は18歳以上で毎月の収入があり、電話連絡できることが最低限の条件となりますが、家族の収入を合算して申請するような業者の場合は、主婦や学生など収入の無い人でも、家族の収入次第で審査に通りやすくなります。
特に流通系は、定期的にショッピングで利用されるかどうかもポイントとなります。
一般的には年収や勤続年数のほか、居住年数や雇用形態なども勘案し総合的に判断されますから、年収は低いより高い方が、派遣社員よりは正社員の方が有利なのは確かです。
過去の利用状況も、審査基準に大きく影響します。
各クレジットカード会社は、CICという信用情報機関に事故情報を登録し共有していますから、消費者が申し込みをした段階で問い合わせを行い、事故情報が無いかどうかを確認します。
信販会社はCICとJICC、消費者金融はJICC、銀行系はJBAに登録しており、事故情報に関してはこれらすべてと繋がるCRINで確認できますから、クレジット以外で事故歴がある場合も通らない可能性が高くなります。
ただし事故情報は永遠に登録されているわけではなく、5年から10年で消去されるため、この期間を過ぎれば事故情報が消え審査は通りやすくなります。
注意したいのは、携帯電話の割賦購入です。
携帯電話は毎月の使用料を滞納した場合、完済しない限り新たな契約はできませんが、事故歴として信用情報機関に登録されることはありませんし、他のキャリアで契約するという選択肢もあります。
しかし端末の割賦購入はクレジット払いと同じ扱いになりますから、滞納したまま数ヶ月経過すると事故情報として登録されてしまいます。
影響範囲は携帯電話だけに留まらず、クレジットやローンも組めない状況に陥り、完済しても事故情報は消えませんから注意が必要です。
多重申込も問題となります。
多重申込とは、同時期に複数のカード会社に申し込むことで、概ね1ヶ月に3社以上が基準です。
カード会社は消費者からの申し込みを受け、信用機関に情報の照会を行いますが、照会履歴は6ヶ月間保有されますから、2社目以降の企業は複数申し込みをすぐに把握できます。
同時期の多重申込は、悪用や単なるポイント目的の加入が疑われるため、通らない原因となってしまいます。
審査に通りやすくする方法としては、キャッシング枠をゼロにして申し込むのが有効です。
法改正によりキャッシング総額が年収の3分の1以内に規制されることになったため、キャッシング込みで申し込んだ場合は業者も慎重になります。
一方ショッピング枠は総量規制と何ら関係が無いため、キャッシング枠を申請した時に比べ通りやすいというメリットがあります。